新しい農の世界に入りながら、家族の病院の付き添いや自宅で静養中の親族をサポートする日々が続いていました。
親族の症状は軽くなり、夫の方も気力体力が充実してきました。
夫の病院では「人生会議」のお話が看護師さんからありました。
「人生会議」とは、比較的元気なうちに、自分がどうしたいのか、家族と話し合い、医療職ともその情報を共有して、本人が納得して豊かな人生を送るようにするものだそうです。
夫の希望は、「できるだけ旅をしながら、各地の一宮や郵便局で印をもらうこと」「痛くないこと」「苦しくないこと」。
そこで、彼が長年訪れたいと思っていた長崎と佐賀に行くことにしました。
目標が定まると、夫の目が輝き、髪の毛もふさふさと生えてきました。
看護師さんにその話をすると、抗がん剤治療中、髪が生えてくることはあまりないそうです。薬が効いていない訳ではないので、気にしないで良いそうです。
夫が手術できない状態のがんだと知った時、身内は絶望のあまりショックでご飯も食べられない状態でした。私は、急激な体重減少の原因が分かる前は不安でいっぱいでしたが、診断がついてからは病気が良くなることを信じました。
義母が心破裂で生死の間をさまよった時のように、回復した時の笑顔を思い浮かべました。
今、義母は92歳マイペースに一人暮らししています。
母は「できる限り一人暮らしがしたい」「本当に困ったら自分から言うから、遊びに来てくれればいい」といいます。
毎日、誰か家族が顔を出し、デイサービスやヘルパーさん、ケアマネージャーさん達の沢山のサポートを受けています。
信じること、みんなの力が合わせることで、幸せが広がっていくようです。
私も、女性の力を中心としたNPO法人の設立に向けて、構想が徐々に固まってきました。
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(動画:crownrecordさんより)